「烏羽玉」に花が咲いたそうです。
2006年 07月 09日
おお、なかなか可憐じゃないか。うんうん。
‥‥っていうか蕾を発見したのは昨日ではなかったかね、A君。
‥‥蕾に気付くの、遅くない?‥‥気のせいか。うん。
昨日「蕾発見!一週間くらいで咲くかも」とメールをもらって「サボテンは早朝に咲くね」という話しをしていたところ「それはサラリーマンの平日にはあまりにも苛酷」という事になったので心配していたのですが。
親切ですねえ♪
休日の昼間っから咲いてくれるとは。しかも昨日の今日。
僕が「休日に咲いてやってください」とゆんゆんデムパで語りかけたかいがあったというものです。
飼い主に似て体内時計狂ってるんじゃにゃー(以下略)
烏羽玉とは刺が無くすべすべした肌触りのサボテンでロホホラ属に属します。
ちょっと珍しい系なので愛好家とかがいるそうですよ。きっとすごくロホホラーなんでしょうね。
‥‥
「もうだめかもわからんね」
ある肌寒い秋の夕方、一通のメールが届いた。
「サマンサの容態が良くない。このままでは子どもにまで感染してしまうかも知れない。いや、もうしているのかも‥‥わからない。しかし僕に出来る限りのことをしたいんだ」
そのメールの送り主A君(あー君。ドイツ人。)とは旧知の仲だ。
僕はすぐさまテレフォンを手に取った。
サマンサのこともよく話しに聞いていた。
「僕に‥‥なにかできることはないだろうか」
「このままでは子どもに感染してしまう‥‥子どもだけでも、あずかってはくれないだろうか。無論無理は承知だ。ずうずうしい願いだと言うこともわかっている。駄目なら駄目だと断ってくれ、それは当然のことだ」
「何を言ってるんだ、あー君!僕が今の所に来るときに‥‥君に受けた恩は忘れたことがない。是非あずからせてくれ。僕の所は狭いし、充分なことはしてあげられないかも知れない。しかし出来る限りの事はしたい。子ども達がいいというなら、僕はすぐにでも準備にとりかかりたい。
いや、恩返し‥‥じゃない。
友達じゃないか、あー君。僕に協力させてくれ」
「アナゴ君‥‥」
「‥‥君は‥‥君はどうするんだ?」
「僕は‥‥サマンサの所にいる。僕はサマンサを信じている。いつかまた、花のような笑顔を見せてくれると」
「あー君‥‥」
こうして僕の家に子ども達がやってきた。
あー君はそれからもサマンサのそばで献身的な看病を‥‥
‥‥な話しがあるわけもなく、
「あー君、僕のサボテン一個だけになっちゃったよ、なんか寂しいよ」
「じゃあ、珍しいのあるよ」
って、子株をもらったんですよ^^
親株が根ぐされして駄目かも知れないから切りとったという、奥歯くらいのちっちゃい子株を6個。
その後親株は駄目かもって聞いてたんですが(本人も駄目だと思ってあまり見てなかったらしい)なんと花がねえ!
あー君の最初のメール
「生きていてビックリ」
いや、もうちょっと関心を持ってあげましょうよ‥‥。
ちなみに僕のもらった奥歯ほどの烏羽玉も今では直径3cmくらいになりました。
サマンサという名前は僕が付けてあげました。強制的に。