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どーも奥さん、アナゴです。フグ田君、まあまあ30分だけ、な!


by masuo_anago
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余談ですが。

僕はなぜか外国人の男性にモテる。
嬉しくない。
おかげで僕は黒人コンプレックスだ。あと、アラブ系。

怖ろしいことに電車や駅で痴漢にあったことがある。
当然相手は男性だ。‥‥いや、当然って言うのもおかしいけど。
っていうか僕、痴女って見たことがないんですが被害にあった男性の方は実際いらっしゃるのでしょうか?どんな感じ????

まあそれはさておき。

なんでこんなことを思い出したかというと「青空 に か み な り」で「道を聞かれる」話が出ていたからでして。(ちなみにかみなりさんは現在お休み中)

いや、道案内の話しは良い話しなの。僕も嬉しくなった心温まる思い出なのだ。
横浜駅の近くのビジネス街を歩いていたときだった。
「アノ、スミマセン」
そんなカタコトの日本語で僕は呼びとめられた。
見れば外国の方だ。グレー系のきちんとプレスされたスーツを着ている。ビジネスマンなのだろう。インドか、アラブか‥‥まあ僕はその辺りには詳しくはないのでよくわからなかったが、つまりそういう「濃い顔」の人だった。
「ハゥξ@υ※☆*@ナントカカントカ∀√※☆ÅΠξ@υ?」
ちょっとまて。英語か?英語なのか?ヒンドゥー語とかじゃないよな??今「ハウ」っていったよね?よね?
しかし残念なことに僕は母道語に愛着がある余りに、北海道弁と若干の日本語しかわからないのだ‥‥。そして僕らの世代の学校教育の英語は実践では役に立たない。
とりあえず、僕は立ち止まって目が合ってしまった以上対応する義務があった。
僕は「にげる」コマンドを実行した。
「あい、どんと、すぴーく、いんぐりっしゅ。そーりー」
>アナゴは逃げられない!
しかしアフマドさん(仮名)は更に続けた。
「√※☆ÅΠξ@υテイション√※☆ÅΠξ@υ?」
‥‥ていしょん?
‥‥すていしょん?
「ヨコハマ・ステイション?あー、もあすろーりー、ぷりーず」
「ェス!ハウナントカカントカゴートゥヨコハマステーション?」
つまりあれか?
ハウ、ゴー、というからには横浜駅に行きたいがどういったらいいのかというのか。激しく推測だが。
「あー、あいあむ、ごーとぅーヨコハマステーション、ナウ。あー‥‥とぅぎゃざー、うぃずみー?」
「Oh!Thank you!」
さんきゅーはわかった^^
そうして歩きだした僕らなのだが、アフマドさん(仮名)はずっと僕の斜め後ろを歩いてくる。常に2歩くらいうしろ。僕が歩くスピードを落とすと、アフマドさん(仮名)もスピードを落とす。少し速く歩くと、早足で付いてくる。時々僕が振り返り目があるとニコッと笑うから、一緒に行くと言うことはわかっているようなのだが。
横に来ればいいのにとか思いながら撒いてしまわないように何度かふり返っては笑顔をかわしつつ、僕らは無事横浜駅西口に着いた。
「でぃすいず、ヨコハマステーション」
僕は駅を指差しながら笑顔で言った。
「Thank you!」
そしてアフマドさん(仮名)は初めて僕のすぐ側に立ち、右手を出した。
僕も右手を差し出し、一度強くグッと握手をした。
「ユアネイム?」
握手をしながらアフマドさん(仮名)に尋ねられた。
「まいねーむアナゴ」
「ア・ナ~ゴ」
「イエス^^」
そしてもう一度ぐっと握り、手を離した。

僕らは交番の前で別れた。
僕はハンズ方面に。
アフマドさん(仮名)は駅構内に。
1、2歩歩いてふり返るとアフマドさん(仮名)もこちらをふり返っていた。
アフマドさん(仮名)は右手をあげて大きな声でもう一度言った。
「Thank you!ア・ナ~ゴ!」
僕も笑顔で右手をあげた。

僕の言葉がなんとか通じたことよりも、僕が外国の方を道案内できたことよりも、アフマドさん(仮名)と笑顔を交わせたことが何よりも嬉しかった。

それからポケットに入れた右手を握りながら、ハッと思った。
僕は彼の名前を聞くのを忘れていた。
‥‥でもまあ、いいか。
彼はいつまで「ア・ナ~ゴ」を覚えていてくれただろう。
まあ名前は忘れちゃっても良いんだ。
ただ、日本人もそう悪くないなって思ってくれていれば嬉しいかな。

にしても今これを書いていて「あー、この『いざとなったらやぶれかぶれでもなんとかのりきる』原点ってベリモア先生のおかげだったかもなあ、とか思ったよ。
 
by masuo_anago | 2006-09-29 23:29 | アナゴのつぶやき